私は関川村の猫ちぐらに一目惚れして、 肥満体のお猫さまのために特大のものを注文した。
全て手作業なので、アパートに届けられるまでしばらく日にちはかかったけれど、自然素材で心地よい雰囲気に、藁で厚めに編まれているのでどっしりした感じもまた素敵。ちょっとやそっとでは型崩れしないだろう頼もしい仕上がりに、私は大満足だった。
だけどお猫さまはまったく見向きもしなかった。中に入ってくれなくて、このままでは狭い部屋のただ邪魔なだけのオブジェに成り下がってしまう。
当初の思い通りにいかず、私が気落ちしていると、ある日突然お猫さまにスイッチが入って、それからはお気に入りの場所となった。
入り口はやや大きめで、試した私の頭はすんなり入った。 中にはお猫さまがいる。
バシっ、バシっ、バシっ、バシッ、パシッ。
容赦ない猫パンチが続き、音も響く。
「痛い痛い」
私のことを親の仇だと思っているのかもしれない。